ゴルフをしている人であれば、素晴らしいで場所でプレーしたいと考える人は多いことでしょう。世界では様々なランキングが設定されていますが、その中で権威や歴史があり、格調高いとされているものが、アメリカゴルフ雑誌GOLFMagazine、そしてGOLFDigestMagazineです。この二つの雑誌で常に上位、1位にランクされるものがアメリカペンシルバニア州のフィラデルフィアに近い場所にあるパインバレーゴルフクラブと呼ばれるところです。

最も美しいゴルフコース:パインバレーゴルフクラブ

パインバレーゴルフクラブは、1913年に、フィラデルフィア南東部に位置する町に、ゴルフ好きのグループにより創設されたプライベートクラブです。創設と同時に、そのコースの建造が始まったのです。コースはそのグループの設計思想に合わせて作られていきました。どのホールも他のホールと平行にレイアウトされるのではなく2ホール以上のホールが同じ方向にレイアウトされない、またどのホールのTからも他のホールが見えないように作られるべきだという考え方です。当時は建設機械の能力、費用などを考えた上で、作りやすい土地を使って造成を行うことが一般的でしたが、このような設計思想に合わせて作っていく為、雑木林の湿地帯から2万2000本の木を切り倒す作業が必要になるなど、かなり大掛かりなプロジェクトになりました。一公式ではありますが、1914年には11ホールまでが完成しオープンに至りました。その後は様々な理由でなかなか工事を進めることができず、グループの創設者が亡くなった1918年には、現在の12から15番ホールは建造中で未完成の状態でした。18ホール全てが完成したのが1919年のことで、完全に完成となったのは1921年頃とされています。クラブの創始者、またデザイナーも務めていたクランプ氏は、私財を投げ売り設計と建造に力を注ぎましたが、その幹線を見ることなく亡くなってしまったのです。クランプ氏が亡くなった後の設計の取りまとめの作業においては、チャールズアリソンが中心的な役割を果たしました。このチャールズアリソンは日本の川奈ホテル、富士コースなどを設計した人物です。クランプ氏が設計に携わったのはこれが最初で最後となりましたが、その偉業をたたえ肖像画がたくさん飾られています。このクラブは世界中から選ばれたメンバーが1300人ほど在籍していますが、メンバー同伴以外でゲストがプレイすることはできません。またメンバーがトーナメントに招待できるゲストの数には限りがあるので、極めてプレイが難しいコースと言えるでしょう。